事業案内Service

気密チャンバーや透過試験治具を用いて、試験体から透過してきた水素ガスをガスマトグラフ等で測定します。

　ゴムやプラスチックなどの高分子材料では、水素ガスが材料中を通過する現象が起こります。これは、2つの接触する材料のすき間を水素ガスが通り抜ける「漏洩（リーク）」とは異なり、「透過」と呼ばれます。透過する水素ガスの量や透過するまでの時間は、同一の材料であっても温度や圧力により異なります。
　製品に使用する材料の選定や製品の性能確認のために、実際の使用環境に合わせた条件による透過試験が必要となります。また、圧縮水素ガスを燃料とする自動車の世界統一規格であるGTR13やUN-R134などでも自動車用圧縮水素ガス用容器の透過試験の実施が義務付けられています。

　当センターでは、材料単体の透過試験や容器等の製品の透過試験を実施することが可能です。
　透過試験治具（お客様準備）に設置した材料を用いて、指定の環境温度中で材料の一方に水素ガスを負荷したまま保持し、反対側に透過してくる水素ガス濃度をガスクロマトグラフ等により測定します。
　容器の規格試験では、圧縮水素ガス用容器を気密チャンバー内に設置し、指定の環境温度、圧力での透過試験を実施します。気密チャンバー内を窒素ガスでパージし、窒素ガス中の容器から透過してきた水素ガスの濃度をガスクロマトグラフにより測定することで、容器の透過量を求めます。